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第27回

 

いやはや、あっという間の3日間だった。

あるお笑いの大会に出演するための帰阪だったのだけど、色んなことを考えて、また、色んなことを思い出した3日間でもあった。結果は2回戦で敗退。ベストは尽くしたと思う。だけど2回戦でダメだった。だから、なんて表現すれば伝わるのだろう、悔しいというよりはポーンと霊魂が目の前に抜け出たように思考が鈍く、今もまだ落ち込むことができずにいる。大会で負けた時、今までの僕なら「違うネタをやっていたら」「最初のセリフをもっと変えていれば」「出順が違っていたら」みたいな後悔のタラレバを1年は引きづりながら次の大会まで過ごしていたはずだ。だけど今回は、落ち込むことさえできずにいるのだ。

出順は、一番難しいとされるブロックの1番最初だった。そりゃそうだ、どこの誰かともわからないフリーの芸人を良い出順には置かない。だけど、その出順なんて物ともせずに圧倒的なウケを取ることができていれば、審査員から倍以上の評価が得られる出順だったとも言える。そして僕は、この出順をプラスに変えることができなかった。

14時からの出番を、朝9時過ぎには大阪に着いて、梅田にある建築現場のだだっ広い駐車場で、今まで何万回練習したかもわからないとっておきの2分ネタを100回以上練習して最後に頭に叩き込んで本番に臨んだ。そして出囃子が鳴ってステージに立って、下げ囃子が鳴ってステージを終えるまでの約2分の出来事、僕は何も覚えていないんだ。僕が覚えていなくても結果発表が教えてくれた「不合格」。ステージから降りた直後の僕に知人が笑いながらこう言った。「なんで目、血走ってんねん 笑」 その言葉で初めて気付く、競走馬でいうところの入れ込み過ぎだったというわけだ。僕はあまりにもこの大会に賭けすぎていた。頭でっかちな僕にはお似合いな結末。

帰りの楽屋廊下の先に、大阪では誰もが天才と言う若干21歳のピン芸人が後に出番を控えて、壁に向かってブツブツと精神統一しているのが見えた。この子は18歳の時に初めてこの大会に出ていきなり準決勝まで行った。ネタはオーソドックスタイプではなく彼しか思いつかないようなトリッキーなボケを連発する「センス型」で、信じられないような爆笑を取る。いつ売れてもおかしくないと本当に誰もが言っている。帰り際、そんな彼を見かけて31歳の負け犬はどう思った?  羨ましい?アイツみたいになりたい?お近づきになりたい?アイツの脳みそ半分分けてほしい?

「俺のほうがすげーんじゃ! 今に見てろよ!絶対負けへんからな!」

俺はな、今は何もない男だけれど、評価されてる人間の足を引っ張ったり、妬ましい目で相手の失敗を願うようなカスと違うんだ。自分がやるしかない。俺は俺を燃やし、才能ある奴より8万倍努力して、とんでもなく上に行くからな!! メラメラと闘志を燃やし、ボウボウと燃えた目で見ていると、彼がくるっと振り返って俺と目が合った。彼は俺を見て一瞬「誰だっけ」という表情をしてから丁寧にペコッと軽く頭を下げてまた壁に向かった。 俺は会場を出てから叫んだ。

「(才能あるうえに)良い奴なんかい!!!!ちきしょー!!!!」

 

というわけで出直しだ。24時間おもしろいこと、たくさん考えるんだ。たくさんやるんだ。たくさん作るんだ。たくさん書くんだ。

・・・しかしあれですね、ずっと欲を抑えて自分のことを最優先に考え、彼女とも別れ、(今もだけど)自分だけの勝手な世界に閉じこもっていたから、たまには、女性とイチャイチャなんかしたいものですね。そんな気分です。

えーー、、というわけで、僕に連絡先を知られてしまっている女性の皆さん。本日1月18日から2月18日くらいまでの1ヶ月の間で、僕から連絡があった場合、限りなく100%の割合で性的な関係を求めております。ご都合が悪ければ着信拒否、LINEは既読スルー、または完全に縁を切る等の対応でよろしくお願い致します。

当方、酒に酔わして抱くといった古典的で姑息な手段を主に使います。

今年も宜しく。

 

以上 松本時代(ジェダイ)

第26回

 

飲食店の、満席時のウェイティング対応。名前と人数を店員に言って、席が空くまで外で待つ古から続くシステム。

「お客様、失礼ですがお名前と人数をお教え下さい」

こんなどこにでもある簡単なシステムでも、トラブルというのは生まれるものだ。

おい、名前が珍しい奴はしっかり自分の名前を言えや。お前の名前が聞き取られないのは、店員の能力が低いからではなくお前の滑舌が悪いんじゃ! え? って店員に聞き返されて、不機嫌な顔をするな!むかつくんじゃ! 仮に名前が喜屋武(きゃん 沖縄によくいる苗字だね)だとして、きゃんです、といきなり言われたら、そりゃ聞き返すだろうが!

一昨日 自身のアルバイト先の居酒屋でのウェイティング対応、名前を伺ったのはネパール人留学生の店員。席が空く。テーブルをセット。僕が空いた席に客を案内する。

「大変お待たせしました、お待ちの・・・ダ・・ダディ様。ダディ様いらっしゃいますか?」

「・・・田尻ですけど」

・・・・

おい、留学生。田尻とDADDYを聞き間違えるな!聞き返せ!この場合は10000%で貴様の能力が低い!

恥ずかしいわ!

久しぶりに真っ赤になった。

 

ーーーーー

 

今から3日間大阪に行って参ります。

大事な大事な用事があるんだ!

 

 

第25回

 

男性諸君、不安になったことはないだろうか。自分のちんちんが小さいんじゃないかと。

わかる、わかるぞ。いざ本番行為になった時にパンツを脱いで、女性から半笑いで「あ、小さいんだね 笑」なんて言われた日にゃあ、その後数年はトラウマで駅のトイレで小便をすることすらできない体になってしまうだろう。わかるぞ、男ってのは繊細で傷付きやすい生き物だ。しかし落ち込むのはまだ早い。君はまず、全体の平均を知らなくてはいけない。自分の周りのバカな友人の2、3本なんかじゃなく、もっと様々な年齢層のちんちんを。

僕は2年前まで大型カプセルホテル&サウナでバイトしていた。繁盛している店だったので毎晩500人近いお客さんが宿泊していて、仮にその内400人が風呂に入るとして、1日400本のちんちんを拝むことができるわけで、僕は週4でバイトしていたので400×週4、2年間働いていたので400×4×24=なんと38.400本! バイト初日は思わず目を反らしてしまった知らない人のちんちんも1ヶ月もすればまるで何も感じなくなる。(感度という意味ではない)慣れって怖いね。

世の中には本当に様々なちんちんがある。大きいちんちん小さいちんちん、夏のちんちん冬のちんちん、オカマのちんちん。埋もれたちんちん。異国のちんちん・・・

そしてある疑問にたどり着く。

ちんちん云々の前に、なんて不潔なパンツを履いている奴が多いのだろう。と。

全体の80%がゴムがゆるゆるに伸びた、洗ってるのかも定かでないような擦れた汚いパンツを当たり前のように履いている。パンツなんて見えないからいいじゃん? ふざけるな!どうせ女房の前でしか脱ぎませんし?女房だって女じゃカス!どれだけ醜く太り、老いていたとしても・・・そして15%がノーマルのボクサーパンツかトランクス(ドンキで売ってるようなBODY WILDとかanvilあたりのブランド) そして5%が買ったばかりであろう綺麗なパンツ。オラオラ系のヤンキーは以外に皆、綺麗なパンツを履いているぞ。脱ぐことも多いんだろうね。オラオラだし。

ここでハッと気付く。

パンツの清潔さは、校内ヒエラルキーにも比例している!!!!

つまり

学校の1軍男子は綺麗なパンツ(5%)

2軍は普通のパンツ(15%)

その他、ゆるゆるのパンツ、穴開き靴下など(80%)

要は女性を意識しているかいないかなんだ!

そう、全てのダサ男子たちよ!ゆるゆるパンツを捨てろ!街のユニクロへ行こう!

1000円で3枚のパンツを3セット購入しよう!

さすれば君の人生の扉は・・開く!!!!!!!!

 

え、ちんちんの大きさの話はどこにいったんだって?あぁ、それならいつか僕を見かけたら、目の前でパンツをずり下げてちんちんを見せてみろ。

 

警察に通報してやる。

 

 

第24回

 

コントで使う小道具でアリの触覚を作っている。本番で使うのは一つだけ。

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おもしろいもんで触覚の長さや微妙な素材の違いでウケかたが違ってくるんだ。だから試作品を何個も作って一つ一つを実際に舞台で試す必要がある。その試す客の層もライブによって様々だから、一度爆発的にウケたネタが次のライブでややウケで終わることもあるし、だから何度も試して「ある程度誰にでもウケるライン」を探して、大事な賞レースの本番に挑む。地味な作業だ。

僕が以前作ったネタに「癌告知」というのがあって、これは医者が患者に余命を宣告するというベッタベタな設定のコントなのだけど(僕は患者)、このネタが出来た当時

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(当時)

ネタは方程式的に絶対間違っていないはずなのに何度試してもピクリともウケなかった。「あと一回だけライブで試してダメだったらお蔵入り」と決めたライブの前日、ある方の法事に参加するために髪の色を黒に戻した。さすがに緑色の髪での参加は失礼かなって。で、次の日のライブ、これがドッカンドッカンウケた。そこでバカな僕はようやく気付く。「あっ、癌で余命を宣告される患者の髪が緑色なのが不自然だったんだ!」

客は案外見ている。お笑いの世界だって演劇の世界だって漫画や音楽の世界だって、業界にいる人はみんな言う「客はバカだからそこに合わせないと・・」僕もそう思う。でもそのバカは「純粋」って言葉に置き換えられると思うんだ。つまり「客は純粋だから、違和感があると内容が頭に入らない」ってこと。

髪の色が緑なんてのは僕の奢り、傲慢、つまりエゴだった。どこかにかっこいいと思われたい自分がいた。そんなものはいらないや。舞台衣装の靴もドクターマーチンだったけど、ブーツもエゴ、今は黒い無地のキャンバススニーカーで出てる。シャツも無地。パンツも無地。僕は一人コントだから繊細だ。余計な情報を客に与えない。「伝える」ことが最優先。捨てる作業が大事なんだって気付くのに長くかかった。

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というわけでお笑いの世界に入ろうと決意したこの男は7年で

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こうなった。

いや、誰やねん 笑

 

2015年、楽しいことたくさんたくさん計画中なんだ。ほんとだよ。嘘じゃない。

僕は「おもしろい」ものを作りたいんだ。おもしろければなんでもいい。何度も言うけど捨てる作業が大事ってことに気付いたんだ。

僕はちょっと強いぜ。

 

あけおめことよろで、どうぞ、どうぞ。

 

 

第23回

 

用事のために大阪へ帰った際にどうしても寄っておかなちゃならない場所があった。

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ここは24時間噴水がゴーゴーともの凄い音で流れている場所で、どれだけ大きな声で叫んでも声なんて簡単にかき消してしまう。僕は大阪にいた5年間、毎日のようにここで一人 ネタの稽古をしていたのだ。

2年ぶりにこの場所で30分ほど稽古をしたらジーンとこみ上げてくるものがあったよ。

なんだか最近涙もろいんだ。いやねぇ。

 

もうすぐ今年が終わる。

お世話になった人には感謝してもしきれないほどの感謝。

あなたの心が弱った時は、あなたの体が弱った時は、僕があなたの代わりに滝に打たれます。滝に打たれブルブルと震えながら手を合わせて「喝ーーーつ!」と叫ぶ僕を見て、あなたがフフフと笑ってくれるなら、僕には存在する価値があります。

僕はカスです。でもね、まだまだあがいてみせるからもう少し、僕に付き合ってください。

たくさんのおもしろいこと、やってみせるからね。

 

とにかくもっと勉強しなくちゃ。

 

 

来年もどうぞよろしく。

 

第22回

 

今日公園でのネタ稽古中に思った。

(舞台に立ちだしてもう7年になるんだなぁ)

出だしは好調だった。養成所の31期生、東京大阪含む1400人の生徒の中で一番最初にテレビ出演が決まったのが僕だった。「芸人になろう」と志して大阪へ渡ってたった3ヶ月で当時大ブームだった深夜番組あらびき団への出演が決まった時「やはり俺の計算に狂いはなかった。自己分析能力さえ間違わなければ、簡単なもんさ、ほらねこの通り!」と天狗になったものの結果全国ネットでダダスベリ二度と呼ばれず、それ以降ズルズルと低空飛行、気付けば何もなく31歳の僕がいる。どうやら方程式自体が間違っていたらしい。あの時こうしていれば、は山ほどあるけど戻れない。

7年、たった7年。

色んなことがあったような気がするし、なんにもなかった気もする。

今まで舞台に出て楽しかったことなんてあっただろうか、思い出す限り何百と出た舞台の中で1度か2度くらい。そんなもんだ。

だけど決してネガティブじゃない。僕は超ウルトラポジティブな人間だ。

(何をやりたい)なんて僕には何もなく、興味の対象は没頭している時間にのみあったんだ。

机に向かい、誰にも思いつかないようなことを妄想してノートやパソコンに打ち込む。この作業、没頭できる時間にのみ、生きている実感が得られていることに気付かせてくれた7年。自分はフットワークが軽いけど頑固でアナログ人間だということも7年でよくわかった。

よし、上出来だ。

明後日から2日間、大阪に行ってきまーす。

 

 

 

第21回

 

昨日の話

深夜、公園でのネタ稽古から帰宅。もうすぐ大事な大事な舞台があるから、寒くても我慢だ我慢。震えながら家に帰って「うぅ〜さぶいさぶい」なんて小言をしながらエアコンをピッと付けて、パソコンの電源ボタンを押すとドゥーン・・・という例の起動音。すかさず壁からドンッ!隣の部屋からの(おい、うるせーぞ!)の合図。ドリカムでいうところのアイシテルの合図(サイン)・・・ではない。ウルセエゾの合図。最近ネットなんかでよく見かける壁ドンってのは、これのことを指しているんですかね?

あ、僕、完全にナメられてるのねと、イラッときたので4回ほど思いきり壁を殴り返したら静かになったのでとりあえずは応急処置的に落着。壁を殴る行為ってさ、「静かにしてほしい」という当初の目的より「俺の方が上だぞ」という優劣を付けたい意思の方が強くて下品じゃないですか?やーねー。そうは思ってもこちらは半沢直樹でいうところの「100倍返しだ!」をモットーに生きているので4回で済んでよかったなザマーミロ!貴様のような奴を相手にしている暇はないのだ。

今日の朝

駅前の古本屋で2冊ほど買った帰りに鉢合わせてしまった。隣の壁ドン男と。当然向こうは警戒しているはずだ。最近引っ越してきた30半ばくらいの汚い茶髪テンパの男で、おそらく「いっちょここいらでビビらせて優劣わからせてやっか」というノリで壁ドンしたら4倍で返ってきたのだ。そりゃ警戒する。ジリジリと無言の攻防・・・いやしかしひるむな松本時代、ここは先手必勝!やっちゃれら!

僕は目を左右逆の方向にロンパらせて笑みを浮かべ「ひひっ・・ひひひひ・・・」と言いながら壁ドン男の前を通り過ぎて部屋に戻ってやった!つまり奇人のフリをしてビビらせようと試みたのだ!どうだ俺の勝ちだ!!はっはっは!!!

・・・クソしょぼいやないかい松本時代!!男なら喧嘩せんかい!

壁が隔てていたからこそ大きく出れていただけのクズだ俺は!!

しかしそれは向こうとて同じこと!

つまり全くの互角!!

 

・・・ひ、引っ越ししたいなぁ。

 

 

第20回

 

今日は年末恒例の師匠の家の大掃除。

 

帰り際、師匠が言いました。

「ジェダイ、エロDVDいるか?」

普段はエロDVDをあまり見ない僕ですが一応に気を使ってこう言いました。

「あっ、えーと、それじゃあ・・1枚だけいただきます」

師匠は僕にこう言いました。

「バカ野郎!!」

「え!?」

「人生はな、one for all    all for oneなんだよ! 1枚だけだなんて男として恥ずかしくないのか!? そんな甘えた人生でいいのかお前!! 持って返るなら全部持って帰れ!!」

「ガビーン!!! し、師匠!!アツいっす!!ガチでパネーっす!! その言葉震えたっす!! わかりました! 全部持って帰るっす!!!!!」

「分かってくれれば・・・いいんだよ」

「ちーーーっす!!」

 

・・・

 

と、いうわけで

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口車に乗せられて今我が家にダンボールいっぱいのエロDVDがあります。

いらないなぁ・・ どうせ見ないし・・

どうしようかな・・捨ててしまおうかな・・・と、思った矢先、ダンボールの奥底から

 

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遠くの空から師匠の声が聞こえる。

 

「ヌケば・・・いいんだよ」

 

し、師匠ーーーーー!!!!

 

 

第19回

 

ギャラと条件がよかったので久しぶりにTシャツデザインの仕事を請け負いました。デザインはお任せということなので、好きなように遊びながらただ今制作中。

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今回もボールペンで下書きして

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ロゴはサインペンで

写真は過去の自分の作品の中からお蔵入りになっていたものを選びました。日の目を見ることができてよかったよかった。

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出来てきたぁ。

写真(2014-11-28 5.35) #2

 

グー!

 

 

第18回

 

野暮用でここ5日ほど深夜新宿2丁目にいるのだが、、いったい何なんだこの街は。5日で2回ナンパされた。挙動不審な中肉中背なジャージ男に

「あ、あ、あっ、、遊びに行かない?」

行かねーよ!笑

黒いウールのロングコートを着た端正な顔立ちの白髪の老人に

「それじゃ・・・行こうか」

どこへだよ!笑

 

おい・・・やめろ、何してるんだよ白髪の老人!よ、よせ、やめろ!やめてくれ!

こ、こいつ・・・僕を視姦していやがる。

果てしないほどの肉欲の餌食にしていやがる。見える、老人の目の奥でねっとりと絡まれよだれを垂らし白目をむく僕が!ひー!

 

用事が終わったら、2度とここへは来ん!