JavaScript must be enabled in order for you to see "WP Copy Data Protect" effect. However, it seems JavaScript is either disabled or not supported by your browser. To see full result of "WP Copy Data Protector", enable JavaScript by changing your browser options, then try again.

社長のもうひとつの顔

カメラマンでありお笑い芸人であり、時にはイラストレーターでもあり、ナレーションの仕事もこなし、エッセイも書く、そんでもって深夜のラジオのハガキ職人でもあるという、一見何者なのかまったく分からない奴である上に、その全てにおいて才能がないというまったくもってどうしようもない東南アジアのゴミ山のようなカスドラキュラ伯爵といえばそう! 我らが時代事務所社長 松本時代である!!!がーはっは!!!!

 

はぁ・・・むなしい・・・

 

あぁ、、ボクにはいったい何の才能があるのだろうね。ホントにね。ごくまれに新品でCD買ったら中身が無かったみたいなこともあるものね。結局何もなかったみたいなね。怖いですよね。

 

そんな矢先のできごとだった。

 

友人からメール

 

 

「この蛾なんて名前?」

 

写真

 

 

すかさず返信

 

「これはなーオオミズアオだよん。最近あまり見かけなくなったねぇ」

 

すると

 

「オオミズアオって言うんだ!サンキュー虫博士!」

 

 

 

・・・

 

 

あった!

 

才能!!

 

虫博士!!!!!

 

 

 

 

社長のこころづかい

 

 

心配性の母親が何かあるごとにしょっちゅう電話をかけてきて、こう言うのである。

 

「アナタは○○の件に関してどう思う?」

 

ボクは必ずこう返す。

 

「体裁が良いだけの誰も得はしないが一応気持ちは落ち着くアドバイスと、ウソ偽りのないボクの本心とどちらが聞きたいですか?」

 

と、その時々によって選べるようにしてあげている。

少々ひねくれているようにも思うだろうが、肉親だからこそ。つまり知らない奴に相談されれば体裁を考えるし、大切な友達には本心を、肉親にはその全てを、と言った息子なりの気遣いなのである。がしかし、母親はそんなボクに「アナタは気難しい」とよく言う。がしかし、その気難しいと言われるボクはその母親自身の最高傑作なわけで、母が作ろうと思って作って自分の良いように育てた彼女の意思の塊なのである。だからそれを鏡だとするならばそれは母親自身が気難しいということなのである。・・・ん?よくわからなくなってきたぞ。

ま、まぁお茶の水博士の鉄腕アトムみたいなもんや。空は飛ばないがな。

 

-1

 

先日電話の先で母が言った。

 

 

「息子たちが田舎に帰ってこないので歴史ある松本家を守っていく人がいません。お兄ちゃんには彼女ができません。将来私は老人ホームに入ろうと思っていますが、どう思いますか?」

 

 

それに対してボクはこう返した。

 

 

「質問がムチャクチャなので、まとめてからもう一度電話してきてください」

 

 

 

 

社長、うたう

 

さて奇跡は起こらず、クソボロ13階段丑三つアパートの契約更新を完了致しまして

ただ今帰りました、社長です。

 

この丑三つアパートに引っ越してまもなく2年が経つのです。

最初は綺麗なアパートと綺麗なアパートのちょうど間でジメジメと建つこの13階段が怖くてたまらなく、深夜はなるべく外には出ないようにしていたものですが、2、3ヶ月も経てば「13階段も2段飛ばしで登れば6階段」とポジティブ・シンキング 不潔な友達が遊びに来た日には、ソイツが帰ってから座っていた所をアルコール消毒をしていれば不潔な虫も入ってくることはなく、しかし友達は一人、また一人と家には来なくなり でも、友達(ばい菌)か孤独(清潔)かを選べと言われれば、少し迷うところ、、なんつってドアを空ければ高層ビルが遠くに見えて情緒このうえなし。気付けば自分のことを「社長」と虚言を吐いて回り まもなく31歳を迎えるボクがいます。

 

おばあちゃんがよく言っていた。

 

「ハエトリグモは家の守り神」

 

おばあちゃん、ボクの今住んでいるボロカスアパートにはハエトリグモがよく出ます。

 

 

11684201_624

 

 

小さい頃刷り込まれた言葉はボクの体の一部となっており

家に君がいると、なんだか安心するのです

無償に寂しくなったとき、君がいるだけですこしだけ救われるのです

君を抱きしめたとしたら、君はすぐに潰れてしまうだろう

それくらいの安心を、ボクにくれるのです

でもそんな存在に救われて生かされるボクは君よりもっともっと小さく

でももっともっと大きな世界に憧れているのです

 

 

なんて。

 

 

さて、暇だし少し散歩でもいこうかな。

 

 

 

 

 

 

社長と外食論

 

 

プルプル・・・と彼女の腕はふるえている。

 

ご飯を丼にもりつけるまでに約1分

そこからカツを揚げる 約4分

そしてそこからダシ、薬味、ネギを入れ、揚げたカツを入れ卵でとじて2分

そして彼女はゆっくりと別の卓の牛丼を作り出す。3分

そこに厨房の若いバイト君が一言「○○さん!カツ丼焦げてるよ!」

彼女は表情を変えずに一言「これくらい大丈夫よ」

「いや、作り方はマニュアルで決まってるんだからさぁ・・・」

彼女は表情を変えずに「大丈夫大丈夫」

「いやでも・・・」

 

そして彼女はカウンターに座るボクのところに、その会話を全て聞いているボクのところにやってきてニッコリ笑い

「はい、カツ丼お待ちどうさま」

「あ・・はい、どうも」

 

カツ丼は確かに焦げている。写真では卵でとじた鮮やかなオレンジ色のそれであるはずが、トンカツとほぼ同じ色になったそれは例えるならば「残飯」。

そればかりか下のご飯は冷めている。そして何度も言うがボクは店員の会話を全て聞いている。「焦げてますがどうぞ」と言われてるようなものだ。

ふと見ると若いバイト君が不安そうにボクをチラチラと見ている。

「ふむ・・・」

ボクは見逃さない。齢70は軽く越えた彼女の名札に「研修中」の文字。

そればかりかこの大手牛丼チェーン店は50代くらいのアルバイトが2人、さきほどの70のプルプル婆、そして若いバイト君といったシフトなのである。

あきらかにおかしい。フレッシュさゼロ。

しかしボクに「はい、カツ丼お待ちどうさま」と言った彼女の笑顔はまるで「あら、アナタお昼ご飯まだ食べてないの?お母さんお留守なの?じゃあおばちゃんの所に寄ってきなさいよ。ご飯作ったげるわよ。」と世話をやいてくれているようであり、それは田舎で生まれたボクの周りで小さいころ当たり前にあった、都会では久しぶりの懐かしい「安心」を与えた。ニッコリといつも大丈夫と言ってくれているような。

 

「作り方はマニュアルで決まってるんだからさぁ」

 

700円を支払ってプルプル婆が作った残飯をパクつきながらボクが思っていたのは

(なぁバイト君、婆をイジメないでやってくれよな。な、ボクまた食べにくるからさ。君は若いんだから婆が出来ないぶん倍働いてやってくれよ。君がアルバイトで得た金を何に使うかは検討もつかないけどさ。どうせたいしたことに使わないんだろ?しょうもない服買ったり、何も実のない話でゲラゲラと笑いながらクソみたいに安い酒を飲むんだろ?だから君は変な太り方をしているし申しわけ程度の汚い茶髪をしているんだろ。だったら婆に力を貸してやってくれよ。確かにマニュアルはあるよ。チェーン店だからな。調理師免許だって必要ない。でも例えチェーン店にだって、大事なことはマニュアルでも衛生検査でもモニター採点でもない、もっと他の所にあると思うぜボクは)

 

「ごちそうさまでした」

「どうもありがとうねぇ」

プル婆はニコリと笑う

 

ボクが席をたって店内は残り3組+新規2組

「牛丼まだ来ねーのかよ!」

「は、はひぃ、ただいま!!」

若いバイト君の慌てる声が後ろで聞こえる。

 

 

 

・・・

 

 

それから

1ヶ月ぶりにこの牛丼チェーン店に訪れた。

「あれ?・・・あれ?」

発券機は新しくなり、店内は少し改装したようだ。バイトはフレッシュな20歳前後の若者であふれ店内には大きな声で「いらっしゃいませぇ!!」が響く。前までこの場所にいたはずのフレッシュゼロ

婆アンドおっさんバイトの姿が、ない。店舗の改装の機会に、戦力外通告されてしまったのだろう、、、

「カツ丼お待たせしました!!」

「はい・・・どうも」

(あの腕がプルプルおばあちゃんやおっさん、辞めちゃったんですか?・・・聞けるはずもない)

卵でとじた鮮やかなオレンジ色。おいしそうだ。

パクッ おいしい。そりゃそうだ。誰が作ってもおいしく作れるようマニュアルがあるのだから。

パクッ パクッ・・・

 

 

いや、違うんだよな。

ボクは残飯が食べたかったんだよ。(いや、言葉が足りなさすぎ)

ボクは勝手な話だけども、他人だけども、婆が頑張ってるか顔を見たかったんだよ。残飯でもなんでもいいんだよ。ご飯が冷えてたってなんでもいい。

 

「どうもありがとうございましたぁ!」

 

感じの良い店員の大きな声が響く

うるせーんだよバーカ ボクは二度とここへは来ない。ぜ。

 

・・・

・・・

 

同じような話だけど、家の近所にある優しいおばぁちゃんが働くコンビニエンスストアも最近改装してキレイになって、おばぁちゃんは辞めたと他の店員が。

まぁ、一人前も働けないなら辞めるしか他ないのだけどさ。

 

なんだか寂しいねぇ。

 

ボクも来週には、牛丼屋のことなんて忘れてしまっているんだろうけどさ。

まぁ・・・まぁ、なんでもいいのだけど。

 

 

 

社長、コンタクトレンズ交換の時期にさしかかる

街の広告にふと立ち止まる社長。

 

おお・・・

わかる、わかるぞ!非常にわかる!

 

滝のような

滝のような愛だった

 

わかる、わかるぞ!非常にわかる!

愛とは爆発であり、自分の理性が決壊し、永遠に流れ続けるかのような錯覚がもたらす常軌を逸した感情と感情の喜劇である。

くぅう〜!

さすがはaikoさん!!わかっていらっしゃる!!

 

ん?

 

・・・んん?

 

 

 

真

 

ma

 

泡のような愛だった・・・

 

滝・泡・・・

 

 

わ・・・わかる、わかるぞ!!!!

 

ほんとだってばぁ・・・

 

 

 

若き日の社長と決意

 

「電車の中はタバコ自由に吸っていいんやで」

15歳のボクに1つ年上の先輩は言った。

先輩は格好良い人だった。さらりと古着を着こなし、スケートボードで街に出たならば若い人誰もが振り返るような。そしてなにより必ず目をつむるタバコの吸い方、遠くを見るような煙の出し方、全てを真似したくなるほどすてきだった。
「でも吸ってる人見たことないですよ?」
「いや時間で決められてんねん。夕方6時を越えたらホームも車内もどこでも吸ってえーねん」
「あ、そうだったんですね!」
「お前何にも知らんねんな。もっと社会のルール知っといたほうがええでぇ」
「はい!」
誰にでも訪れる思春期という名のブラックホールは無駄なものを何でも吸い込んでしまう。それに付け加えてボクは馬鹿だった。

 

「ほら、お前に残りやるよ」
「あ、あざっす!」

 

残り数本ソフトケースに入ったハイライトを先輩からもらって目を輝かせる。

19時
先輩と別れて乗った帰りの電車内は仕事帰りのサラリーマンや部活終わりの中高生でにぎわっている。
ボクは胸ポッケから1本スッと出してチャッと火をつけ

スゥッ フゥ~~

「お、おい君・・・な、なにやってるんだ?」
目の前に座っている中年男性が目をパチクリさせながらボクに話しかける。
「え?タバコですけど?」
「そ、そうか・・・確かにタバコだ。確かに。」

そういって中年男性はその車両を出て行った。

 

しばらくして閻魔大王のような駅員がやってきて突然ボクの首根っこを掴み次の駅でつまみ出された。

持ったばかりの携帯電話で先輩に電話

 

「ギャハハ!!!ホンマに吸ったん?バカすぎる!!」

 

懐かしき思い出。

 

・・・

 

あれから15年

 

なにが言いたいのかというと

 

そろそろ禁煙しようと考えている。

 

 

社長の契約

もうすぐ2年。

「6月中にマンションの契約更新・再契約してください☆」

という旨を伝える手紙がポストに届いていたのである。

 

思えば期待に胸ふくらませやってきたトーキョー。

どこでもいいやと何気なく入った地域密着型の不動産屋。

「予算はどれくらいですか?」「○○円くらいです」

「ご職業は?」「写真撮影の仕事が主な収入源です。」

「希望の物件はありますか?」「○階以上でバルコニーがあれば・・・」

聞き慣れた流れ作業の会話の後に不動産屋のオバさんが持ってきた何件かの物件。

ボクはオバさんが持ってきた紙キレを見た途端ワナワナと震えだし、こう言った!

 

 

「おい貴様!オレを誰だと思ってるんだ!社長だぞシャチョー!実に不愉快だよまったく!なんだねこの物件は!今まさに潰れていきそうな儚さを帯びているではないか!!こんな例えるならばモンゴル遊牧民のゲルみたいな簡易住居に社長様を詰め込もうというのか!冗談も休み休み言いたまえよ!キーー!!」

とクレームの大雨を降らせるびんぼっちゃまくんに不動産屋のオバさんは真面目な顔で

「すいません、てっきりお客様が移動式住居をお探しかと思いまして」

「探してねーよ!」

という会話があったという事実は、ない。(どないやねん)

 

 

実際のところは物件を決めかねているボクに不動産屋のオバさんはこう言ったのである。

「松本くんの予算と条件では正直この物件くらいしかないの。でも大丈夫!これからたくさん稼いで有名になって、こんな物件すぐに引っ越したらいいのよ!」

初対面のボクに、しかもその不動産屋らしからぬ発言に心打たれたボクは

「うん、頑張る!ボク頑張る!必ずここから這い上がるぅううう!!!!!」

 

・・・

 

もうすぐあれから2年経つのである。

 

今日も社長はバイト先から持って帰ってきた白米を泣きながらほおばり これを書いている。

そんな息子を心配した母親が「フレッシュ!かぼすジュース」をダンボールで送ってくれたので大変助かっている。

 

「これからたくさん稼いで有名になって、こんな物件すぐに引っ越したらいいのよ!」

 

契約更新まであと3週間

 

奇跡よ 起これ

社長はバイトが忙しい?

 

社長は普段、渋谷周辺に店舗をかまえる焼肉屋でシコシコとアルバイトに励んでおる。

店内は携帯の電波が非常に入りずらく、またソコソコに忙しい上に1日11時間で週4も勤務しておるので、本業の電話がかかってきていても気付かないことが多い。これまさに本末転倒。昨日も入りかけていた写真の仕事の電話に気付けず、後でかけ直したが話はオジャンになってしまった。

何やってんだよ社長ー!(社長といっても焼肉屋の最低時給で働くアルバイトの松本君なわけでややこしいがとにかく)

頑張れシャチョー!負けるなシャチョー!!

 

しかしボクが仕事がオジャンになったと落ち込んでいようがいまいが客にとっては関係ないわけで、奴らゲラゲラとどうでもいい話で盛り上がり、しょうもないネックレスをつけた足もとクロックスの大学生軍団なんかは肩を落とすボクの腕をグイッと引っぱり「おいお兄さん!シャンディーガフ!特急でよろしく!!」てなもんである。「やかましいんじゃ黙って食ってろアホンダラ!」とクロックスに左ジャブを放ったならば、次の瞬間ボクに飛んでくるのは店長の右ストレートなわけで、ボクの答えはいつも「はいよろこんで!」なわけで立場がないで候。どうでもいいが阿呆の大学生はオレンジ色の胸元ザックリ小さめTシャツを着ている奴が多いイメージを持っているのはボクだけかな?まぁなんでもいいのだが。

 

あ、そうそう昨日客で来ていた渋谷系オラオラ男子とニキビ系パツキンギャルカップルの会話に一言もの申したいので突然だが失礼する。

 

「立川ってあれだよねぇーあのアレアレ!家具の!大きな!あの、家具がいっぱい売ってるさぁ」

「あぁーIKEAっしょ?」

「あぁそうそう!東北の家具の!」

「そうそう!オレ一回だけ行ったことあるけどすげーよかったわ!」

「えーいいなぁ!今度連れてってよぉ」

「いいよ。行く時トオルに車出してもらうわ!」

「やったぁ!」

 

 

 

 

・・・それでは一言もの申しますね

 

 

 

 

北欧じゃバーーーーーーーーーーーカ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

社長 突っ込む

髪が今より長いころ
ジョニーデップによく似ていると言われた。特にシザーハンズの頃のジョニーデップ、らしい。

うぅ〜ん、そうでもなくない? 自分ではよくわからんが。

 

img56a4d439zik6zj

 

いや、なにも自分カッコイイんすよーと遠回しに言いたいわけでも、自己中心的メンヘライモ男爵なわけでもなく、本当によく言われたのだ。ホントウ!だって大学のころ教員免許を取るために行った教育実習先の高等学校でも生徒みんなから「ジョニー」と呼ばれていたくらいだもの。ホントだってば! ・・・でもいつからかパタッと言われなくなったのね。7年か8年前は本当によく言われたのになぁ。

・・まぁ人間の顔つきなんて案外すぐ変わるものだし、ね、そういうものなのだろうと思っていた。

 

そして先週!  友人の友人に偶然街で会った時ひっっさしぶりに!!

 

「あの、松本さんてラスベガスをやっつけろ!に出てたころのジョニー・デップにそっくりですよね!」

 

うわぁ!
久しぶりに言われた!
なんのことはない、言われていなかっただけでボクはまだジョニー・デップだったのだ!!

 

家に帰ってさっそくネット検索

 

カタカタカタ・・・

 

『ラスベガスをやっつけろ! ジョニー・デップ』 と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

tumblr_medet4RURE1ruo5glo1_500

 

いや 禿げとるやないかい

 

社長 夏をおもふ

「ぴくぴく仙太郎」というマンガをご存知だろうか。

ざっくり説明すると、偶然ウサギを飼うことになった主人公がそのウサギを「仙太郎」と名付けたのだが、仙太郎は飼い主のペットに対する知識の無さや なんやらで死んでしまい主人公はひどく落ち込む。そしてもう一度ウサギを飼うことになるのだが、もう決して死なせないという強い意思のもと、新しいウサギにも「仙太郎」と名付けるのであった。このマンガは主人公と「新しい」仙太郎の周りで繰り広げられるホノボノな日常を描いた作品である。

 

4年前のボクもそうだった。

大阪に住んでいたボクは祭りで並ぶ金魚すくいの出店で遊び、赤い和金3匹を家に持ち帰った。

名前は「金ちゃん」と名付けた。(見分けが付かないので全て金ちゃんと呼ぶことにした)

photo_5

鉢に水道水を入れて金魚を放ち、家に金魚がいるってステキだなぁとゴキゲンだったわけだが、次の日に一匹、その2日後にもう一匹・・・簡単に全部死んでしまった。

ボクはいい年して金魚もちゃんと飼えないのか!バカ野郎!バカ野郎!と猛烈に反省し、ネットや本や金魚専門店に実際に行って金魚の飼育を猛勉強。あぁそうか金魚が住む水にはバクテリアが必要なのか 金魚はフナからの派生だから水をすぐ汚すのでアンモニアが溜まりやすい→濾過装置が必ず必要なんだな ずっと光を当てていてはいけないのか、金魚にも朝と夜が必要なんだな生き物だもんね 過ごしやすい気温のために冬はヒーターが必要なんだな

 

たくさん勉強して新しい金魚を2匹買った。 名前は「金ちゃん」と名付けた。

どちらもキレイな更紗琉金だった。

GetAttachment-27

(金ちゃん 2011年)

 

一昨年からボクは東京で生活することになった。

もちろん金ちゃんも一緒に。

 

そして東京に来て最初の夏がきた。

「あれ、引っ越して初めて気付いたけどこのクソボロアパート網戸付いてねーじゃん!」

4畳半の家に社長一人に蚊が20数匹という、ドラキュラでも「だめだこりゃ!」といかりや長介になってしまう状況に耐えられずムシコナーズ(200日効果持続タイプ)を2つ購入 玄関に一個、窓に一個設置。

「うわぁ!すげぇ!ホントに蚊が入ってこねぇ へぇー 快適快適!実に結構!!ガーハッハ!!!!!」

と高笑いを浮かべ眠りにつき、次の日起きて愕然とする。

 

 

「き、金ちゃん? ・・・きんちゃぁあーーーーん!!!!!!!!!!!」

 

 

ムシコナーズは金魚にも効いた。

そんなことは金魚の飼育方法のどこにも書いていなかった。

ボクはまた一人ぼっちになった。

 

そしてあれから約2年

もうすぐまた夏が来る。

 

ボクはもう金魚は飼わない。

 

どうしてもさみしくなったら・・・蚊を部屋に入れよう。

 

 

 

 

 

4987115542693